しじみ味噌汁のおいしいコツをご紹介！

味噌汁の中でも一番人気はしじみ味噌汁ですね。しじみには私たちの健康に良い成分が豊富に含まれています。しじみは、アサリと違って年中販売されているのでお手軽に味噌汁をつくることができます。ここではしじみ味噌汁をおいしくするポイントとレシピをお伝えしましょう。

しじみ味噌汁をおいしくするポイント１　「下準備＝砂出し」

市販のしじみは砂出しが終わっているものもありますが、食べている時「ジャリ」とすると嫌なものですよね。必ずご家庭でもさらに１％の食塩水で砂出しをしましょう。浅めのパットに500mlの水を入れ、塩小さじ1程度の食塩水を作ります。しじみは汽水域といって淡水と海水が混じりあった場所に住んでいます。これを生息地の塩分濃度よりも少し濃い目の1%の塩水に漬けることで、しじみの浸透圧の作用でグリコーゲンが分解され、コハク酸などのうまみ成分が増すのです。たまに料理本などでしじみを真水で砂出しするように書かれていますが、真水で行ってしまうと、うまみ成分であるコハク酸やグルタミン酸が流れ出てしまいます。

水の量はしじみがひたひたに浸かる程度にしましょう。水が多すぎるとしじみが窒息するのでご注意！　冷蔵庫に入れて3時間ほど放置すると砂出しができます。その後、しじみの貝と貝をこすり合わせるようにして流水で流しながら泥や砂をおとしましょう。

 

しじみ味噌汁をおいしくするポイント2　　「出汁とり」

うまみ成分のコハク酸は貝類に、グルタミン酸は昆布や野菜に、イノシン酸は魚や肉に、グアニル酸は干しシイタケに多く含まれます。うまみ成分には相乗効果があることをご存知ですか？　併用することでうまみが何十倍にも増すんですって！

そこでわが家では水２L、昆布10cmx15cm、干しシイタケを冷茶ポットに入れて冷蔵庫に常備しています。しじみだけでも充分おいしいですが、今回はこの複合出汁を使いますね。少量の昆布を水からしじみと一緒に入れて出汁を取ってもいいです。どちらも面倒だという方は、市販の出汁でも大丈夫ですよ。

貝出汁を取る時は貝を水から入れて火にかけるのが鉄則と覚えてくださいね。よりおいしい出汁を取るには、少しゆるめの火でじっくりと沸騰させましょう。冷凍のしじみは解凍せず、沸騰した出汁に直接入れてください。しじみは冷凍することで、オルニチンが一層増えるので貝の味が濃くなります。

 

しじみ味噌汁をおいしくするポイント3 「作り方」

しじみから塩分が出るので、味噌の量は調整してください。しじみ味噌汁一杯は35カロリーです。しじみだけの味噌汁が一般的ですが、豆腐やワカメを入れてもおいしいですよ。

材料（4人前）
しじみ200ｇ、水500ml、味噌大さじ2～3、酒大さじ2　三つ葉適量

作りかた
1. 出汁汁に酒、しじみを入れて火にかけ、途中で灰汁が出てきたら取り除きます。
2. 貝が開いたら、味噌を溶き入れて火を止めます。
3. 器によそって、三つ葉を散らしたらできあがり!!! (簡単ですね。)

 

しじみについて豆知識

次にしじみについて漁獲地や栄養価・効果・効能を見てみましょう。
しじみはどこで獲れるの？
数年前は島根県の宍道湖の不漁のため青森県に全国１位を明け渡していましたが、現在は漁獲量が復活をして、全体の40％以上が島根県産です。他にも東北、北海道、関東でも獲れ、しじみは日本中で漁獲できることがわかります。海外からも、しじみを輸入していて、中国、台湾、韓国、ロシア産が入っています。

 

しじみにはどんな栄養価、効果・効能があるの？

しじみはタウリン・アスパラギン酸・コハク酸・ミネラルが豊富で、カルシウムはあさりの４倍も含まれています。その他、ビタミンB12は記憶力や集中力を高め、超微量元素モリブデンは『血のミネラル』とも呼ばれ、鉄の働きを促す酵素の主要成分です。モリブデンは体にとって有毒な物質を分解する酵素の成分の一つ。尿酸の代謝を助けたり、体内の銅の排泄を促すなどの働きがあります。

さらに、しじみは良質なたんぱく質、鉄を含んでおり、肝臓の働き増進、貧血の予防、食欲や体力増進にも役立ちます。二日酔いにしじみが良いと言われる所以ですね。しかも、オルニチンというアミノ酸は燃えにくい脂肪を燃えやすくする効果もあり、ダイエット効果が期待できたり、不飽和脂肪酸、ステロール類が含まれているので、コレステロール値の抑制が期待できたりします。

しじみを味噌汁としていただくことで、味噌の栄養素であるイソフラボンなどで更なる健康効果が期待できるのでうれしいですね。国立がん研究センターが疫学研究したところ、味噌汁を飲む日本人中年女性は、「乳がん」になりにくいということがわかりました。

 

まとめ

貝塚から大量のしじみの殻が発見されています。縄文時代から私たち日本人はしじみと長いお付き合いをしてきているんですね。この記事では、しじみの味噌汁をおいしく作るためのポイントとレシピを紹介しました。皆さんも、是非この記事を参考にして、ご家庭でもおいしいしじみ味噌汁を作り、健康を保ってくださいね。